25年の経験で感じたデザインの本質
〜見た目だけじゃない、伝わるWEBデザインのために〜
プロローグ:なぜ今デザインの本質を発信したいのか
WEBデザインの世界に足を踏み入れてから、気づけば25年という月日が経ちました。
さまざまな企業や個人の方とお仕事を重ね、多くのWEBサイトづくりに携わってきましたが、長年デザインという仕事に向き合っていると、「デザインとは何なのか」という問いにたびたび立ち返る瞬間があります。
最近、WEBサイト制作に初めて取り組むクライアントの方から
「どんなデザインがいいのかわからない」
「きれいに作っても集客につながらなかった」
というお悩みを耳にすることが増えました。
そのたびに私は、デザインは見た目を整えることだけが目的ではないということをもっと知っていただきたい、と強く感じています。
「誰に」「何を」届けたいのか。その意図や価値を、きちんとターゲットに伝えるための設計こそがデザインの本質だと考えているからです。
25年の経験を通じて私が大切にしてきたこの考え方を、これからWEBサイト制作を考えている方に向けて少しでもお届けできたら。
そんな思いから、この記事を書いています。
どうぞ最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
25年間で変わったこと・変わらなかったこと
WEBデザインの世界は、この25年で驚くほどの変化を遂げてきました。
私がこの仕事を始めた頃、インターネットはまだ黎明期。企業のホームページもほんの一部が取り組んでいる程度で、デザインというより「情報が載っているページ」が作れれば良し、という空気感がありました。
当時はHTMLを手打ちし、画像は容量制限との戦い。画面サイズやブラウザの表示差異に頭を悩ませながら、ようやく1ページ1ページを丁寧に作り込んでいたものです。
Flashなどの動きのある表現が流行した時期もあり、WEBデザインは一時「見た目のインパクト」を競い合うような流れが強かった時代もありました。
その後、スマートフォンが登場し、レスポンシブデザインが求められるようになり、WEBサイトに求められる役割そのものが変化してきました。
SNSとの連動、動画やインタラクティブな表現、SEOやUX(ユーザー体験)の重要性。
今ではさらにAIがデザインの現場にも登場し、「作れるもの」「見せ方」「届け方」は飛躍的に進化しています。
この25年でデザインの表現方法やツールは大きく変わりました。
でも、その一方で決して変わらないものもあります。
それは「デザインは目的のための手段である」ということです。
どんなに技術が進化しても、見た目がどんなに美しくても、「何を伝えるべきか」「誰に届けるのか」が曖昧なままでは、本当に意味のあるデザインにはなりません。
デザインは決して自己満足のためにあるものではありません。
クライアントがどんな想いを持っているのか、何を届けたいのか。
そしてそのメッセージがターゲットの心にどう響くのか。
この本質的な部分を丁寧に汲み取り、形にすることこそが、今も昔も変わらず私が大切にしてきたデザインの仕事です。
むしろ、情報が溢れ、選択肢が無限に広がった今の時代だからこそ、
本質に立ち返ったデザインの考え方がより重要になっていると感じています。
「見た目ではない」デザインとは?
デザインという言葉を聞くと、多くの方は「見た目」や「おしゃれさ」をまず思い浮かべるかもしれません。
確かに、視覚的な美しさや統一感はデザインの大切な要素のひとつです。
でも、本当に良いデザインはそれだけではありません。
私はこれまでの仕事の中で、見た目だけを整えても期待した成果につながらないWEBサイトを数多く見てきました。
一方で、クライアントの想いをきちんと咀嚼し、それをターゲットにしっかり届ける設計がなされているサイトは、自然と人の心に届き、成果にもつながっていきます。
つまり、デザインとは 「誰に、何を、どう届けるのか」を考えるところから始まるものだと私は考えています。
たとえば:
- クライアントのサービスや商品の強みは何か
- ターゲットはどんな価値観を持っているのか
- どんな言葉・色・レイアウトで伝えると響きやすいのか
- どんな導線設計をすれば心地よく目的地に導けるのか
こうした設計の積み重ねこそがデザインの本質であり、その結果として「見た目」も必然的に整っていくものだと思っています。
届けたい相手にきちんと届くデザインの工夫
WEBサイトは、ただ「きれいなもの」を作るだけでは意味がありません。
それが誰に向けて作られているのか、そしてその人の心にどう響くのかを常に意識することが重要です。
私はこれまで25年間、さまざまな業種・規模のWEBサイト制作に関わってきました。
その中で一貫して大切にしているのが、「届けたい相手にきちんと届くデザイン」の考え方です。
ターゲットを深く理解する
デザインは、ターゲット理解からすべてが始まると考えています。
たとえば、同じ「美容室のサイト」であっても、
- 高級志向でリラクゼーションを求める方に届けたい場合
- 忙しいビジネスパーソン向けに時短・効率を訴求したい場合
では、必要なデザインやメッセージの打ち出し方がまったく変わってきます。
メッセージの一貫性を保つ
デザインが持つ力のひとつは、無意識のメッセージを届けることです。
色、フォント、写真、コピー……
これらがバラバラだと、意図した印象が伝わりにくくなります。
私はサイト全体で意図した印象が一貫して伝わるかを細部まで意識してデザインします。
余白・リズム・導線の設計
ユーザーが「迷わない・疲れない・心地よく感じる」ことを目指して
- 余白
- リズム感
- 導線設計
に細心の注意を払います。
「使いやすさ」はユーザーの印象を大きく左右する要素です。
ユーザー目線の徹底
クライアントの想いとユーザーのニーズをつなぐ「橋渡し役」がデザイナーの役割。
私は常にユーザーが
- 何を感じるか
- 何を求めているか
- どう行動したくなるか
を考えながらデザインを見直しています。
自分が大事にしているデザインの姿勢
- クライアントの想いを汲み取ること
- 「なぜ?」を問い続ける
- シンプルに、わかりやすく
- 信頼を積み重ねる姿勢
こうした姿勢を大切にして、私はデザインに取り組んでいます。
変化の激しい時代だからこそ、本質的な価値に向き合い続けたい。
その思いはこれからも変わりません。
これからWEBサイトを作りたい方へメッセージ
これからWEBサイトを作ろうとしている方にとって、「誰に依頼するか」はとても大きな決断です。
初めての方であればなおさら、不安や迷いも多いことでしょう。
だからこそ私は、「安心して相談できる存在」でありたいと常に思っています。
この記事を読んで「少しでも話を聞いてみたい」と思ってくださった方は、ぜひお気軽にご相談ください。
一緒にあなたらしいWEBサイトを作るお手伝いができたら、とても嬉しく思います。
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